運良く勝利を掴んだと言うのに、狩野がとんでもない事を言い始める。
手を床に突いて、無理矢理に身体を起こして。
また戦うなんて冗談じゃない。
それに、いつまで狩野は俺の身体を使っているつもりだ?
「達也、お前は……この街に染まりすぎたんだ。強さこそ全ての街で、素直にそれを体現し過ぎた」
もう、聞いているか聞いていないか分からない松田に語り掛ける恵梨香さん。
元恋人……少なくとも、かつては好きで付き合っていた人に手を伸ばした。
「え、恵梨香……」
微かに呟いた松田に伸ばされた手は……松田を支えるでも、慈しむわけでもなく、胸元に伸びる。
その手にはいつの間にかデリンジャーが握られていて、スーツの胸ポケットに銃口が向けられたのだ。
「私の目の前で端末をどこに入れたかを見せたのは間違いだったな」
その言葉の直後、パンッという音が体育館の中に鳴り響いた。
松田は胸を撃ち抜かれ、仰向けに床に倒れる。
端末が破壊されて……松田との戦いは終わった。
バベルの塔に行く仲間を集める為に話をする……という目的は果たせなかったけど。
手を床に突いて、無理矢理に身体を起こして。
また戦うなんて冗談じゃない。
それに、いつまで狩野は俺の身体を使っているつもりだ?
「達也、お前は……この街に染まりすぎたんだ。強さこそ全ての街で、素直にそれを体現し過ぎた」
もう、聞いているか聞いていないか分からない松田に語り掛ける恵梨香さん。
元恋人……少なくとも、かつては好きで付き合っていた人に手を伸ばした。
「え、恵梨香……」
微かに呟いた松田に伸ばされた手は……松田を支えるでも、慈しむわけでもなく、胸元に伸びる。
その手にはいつの間にかデリンジャーが握られていて、スーツの胸ポケットに銃口が向けられたのだ。
「私の目の前で端末をどこに入れたかを見せたのは間違いだったな」
その言葉の直後、パンッという音が体育館の中に鳴り響いた。
松田は胸を撃ち抜かれ、仰向けに床に倒れる。
端末が破壊されて……松田との戦いは終わった。
バベルの塔に行く仲間を集める為に話をする……という目的は果たせなかったけど。



