殺戮都市

何度も引っ張られて、日本刀の拘束から逃れようとするけど、俺はさらに鞭を踏み付けた。


床に刺さった日本刀を前後に揺すって引き抜いて。


あれだけ苦手だった鞭を、いとも簡単に足の下に封じてしまったのだ。


自分の武器を封じられたというのに、松田はそれほど焦っているようには見えなくて。


狩野なら、これくらいやって当然とでも思っているのか、俺を睨み付けていたのだ。


松田にとっては圧倒的に不利な状況。


それとも、この状況でさえ松田は予期していたと言うのか。


「やはり狩野か。嬉しいぞ。今度こそお前を殺せると思えば、この出会いは神が与えた最大のチャンスだ」


そう言い、ペロリと唇を舐めた松田。


グッと力任せに鞭を引っ張ると、俺が履いている靴の底が削り取られる。


ゴムが焼けたような匂いがフワッと漂って、鞭の先端が俺の足から抜け出した。


それに合わせるように松田に詰め寄る。


鞭と他の武器の違う所。


それは、次の攻撃に移る時に一度戻さなければならない所だ。


そうやって打ち付ける鞭の威力は絶大。


だけど、その前後の動作にこそ、最大の隙が生じていると、俺に教えてくれているかのようだった。