殺戮都市

折れた所から……血が流れている。


気付かない所で松田に怪我を負わせていたか?


いや、そうじゃない。


「どうした?雑魚は万に一つの可能性を掴む為に足掻くものだろう?」


松田はどこも怪我をしている様子はない。


「諦めてなんかいないだろうな?松田の言う通り、攻めの手を緩めていちゃあ勝てねえぞ!」


言われなくても分かってる……分かってるけど。


日本刀が折られて、今まで松田に襲い掛かろうとしていたのが嘘みたいにその動きを止めていたのだ。


この血は、松田の血ではない。


日本刀の折れた部分から出ている。


まるで……日本刀そのものが傷を負ってしまったかのように。


そして、死んだかのように。


ピクリとも動こうとしなかったのだ。


「武器を折られたか……だが、短くなった分はさらに踏み込めば良い。その分危険は増すがな」


「ち、違う、そうじゃない!そうじゃないんです!日本刀が死んでしまったんです!動いてくれないんですよ!」


いくら振ってみても、一度放して再び抜いても……折れた刃は元には戻らない。


そうなってしまったのを悲しむかのように、血が滴り落ちていた。