殺戮都市

俺は本気でやっているのに届かない。


それも、ギリギリ届かないわけじゃない。


全力の俺に対して、松田はまるで力が入っていないように思える。


それなのに俺の怒りも、悲しみも、全ては無駄だと言わんばかりの冷めた表情で。


攻めるだけ攻めて、まるで手応えのない鞭に遊ばれているかのように日本刀を振らされた俺は、早くも絶望を感じ始めていた。


「どうした?良いのは威勢だけか?俺はお前程度の使い手など、腐る程見て来たぞ。怒りに任せて武器を振るうやつに、俺が負けるはずがない」


挑発するように不敵な笑みを浮かべ、鞭を床に打ち付ける。


すると、軽く振ったようにしか見えないのに、バキッと音を立てて床板が割れてしまったのだ。


威力が凄まじい……。


攻撃を防がれた時に見えたけれど、浦瀬のような皮の鞭じゃない。


金属の繊維が編み込まれたような鞭。


当たれば皮膚を削ぎ落とされるだけじゃ済みそうにない。


肉も骨も、容赦無く削ぎ落とされてしまいそうだ。


「黙れ!お前のようなやつがいるから、この街から殺し合いがなくならないんだ!誰かが人を殺したりしなけりゃ、殺し合いなんて始まらなかったんだよ!」