殺戮都市

先を行く恵梨香さんの後を追い、校舎の中に入った俺達。


迷う様子も見せずに一直線に松田がいるであろう部屋へと向かう。


まるで昼であるかのように明るい校舎の中。


この明るさが、松田の絶対的な自信を象徴しているかのようで、歩くたびに逆に不安になって来る。


そしてやって来た校長室。


ノックもせずにドアを開けた恵梨香さんは、中に入って声を上げた。


「達也、戻って来たぞ。相変わらずの傍若無人な振る舞い。昔よりも酷くなっているようだな」


その後ろから、コソコソと校長室に入った俺は、正面の椅子に腰掛ける細身の男に目をやった。


細いけど……引き締まっているという印象を受ける。


戦いやすい服装とは思えないスーツ姿で、見た目には礼儀正しそうに見えるけど……。













「久し振りだな、恵梨香。てっきり俺に許しを乞いに戻ったかと思ったけど、そうでもなさそうだな」


恵梨香さんの背後にいる俺と中川に視線を向け、フフッと笑って見せる。


それは、星5レアをレベルMAXにした余裕だからか、武器を取り出そうともしない。


ゆっくりと椅子から立ち上がり、まるで俺達などいてもいなくても同じだと言わんばかりに背を向けて窓の外を眺めたのだ。