殺戮都市

ひょろっとした、背の高い切れ目の男。


恵梨香さんと中川を見るなり、ニヤニヤと笑みを浮かべて死体の山を踏み締めてこちらにやって来る。


こいつが……松田。


不思議と威圧感がない。


それなのに平気な顔してやって来ているのが、不気味さを感じさせる。


油断したら負けだ。


いつ、どのタイミングで鞭が襲って来るか分からない。


きっとこいつは、その隙を狙っているに違いないから。


そう考えて日本刀を取り出して、攻撃に備える。


だけど……。




















「長崎……昌秀。お前がここで何をしている。達也はどうした」


無防備に近付く男にそう言った恵梨香さんは、トンファーを構えて攻撃体勢に入った。


長崎?松田じゃないのか。


だからと言うべきか、それらしい威圧感がなかったわけだ。


「松田さんにここを任されているんだよ。誰も中に入れるなってね。だから、お前達も中には入れないよ」


まあ、この二人は北軍とは言え、松田を殺そうとしているから、この長崎という男が通さないという理由は分かるんだけど。


「お前みたいな三下が俺の相手になるかよ。用があるのは松田だ、邪魔するなら押し通るぜ」