殺戮都市

神々しく光を放つ学校。


ここにキングがあると、隠しもせずに堂々とそびえるその姿に、俺は異様な雰囲気を感じた。


学校の敷地の角の交差点。


物陰に身を潜め、西軍の動きと松田の出方を伺っていた。


「こりゃあ……なかなかの大軍だな。戦闘時間がこんなに長かった事がないからな、西軍にとっては絶好のチャンスってわけだ」


戦闘開始からどれくらいの時間が経過しただろうか。


中川の言うように、今回の戦闘は異常に長い。


まるで、何かを待っているかのように。


「歯痒いな。西軍が学校に攻め入ると言う事は、それだけ達也に負担が掛かるという事だが……」


首を横に振り、悔しそうに呟く恵梨香さん。


「ラッキーパンチでも何でも、松田の端末を西軍の誰かが破壊してくれれば良いんだけどな。でもそうなると、キングまで破壊されるだろう。その時は……俺達もドボンだ」


キングを破壊すれば、元の世界に戻る事が出来る。


理沙を失った今、俺一人で戻るという選択肢も生まれたわけだけど……東軍ででも、北軍ででも、破壊すれば誰か大切な人が死んでしまう。


西軍には頑張って欲しい、だけど死なない為には松田に頑張ってもらうしかないという事だ。