殺戮都市

「自殺……自分で端末を破壊したんだ。どうしてそんな事をしたのかは分からないけれど、狩野の亡骸を見た者は、色んな理由を想像したもんだ」


グラスを口に付け、酒を少し飲んだ恵梨香さんが答えてくれた。


「本当に化け物みたいだったものね。狩野は妖刀に操られているだけの、ただの器だって皆言ってたわ」


その感覚は……分かる。


さっきの戦闘で、大山田の不意打ちを防いだ時がそうだったから。


手が、日本刀が勝手に動いて、本来なら殺されるはずの一撃を弾いたのだ。


そして、大山田が言いたい事は理解しているつもりだ。


「俺に……そうなれって言いたいんだよな?妖刀の力を引き出せって」


それはつまり、俺も妖刀に操られてしまう危険性を秘めているという事だ。


「残念だけど、それしか勝てる方法があるとは思えないわね。私の攻撃を防いだのは見事だったけど、きっと松田さんなら斧ごと私を真っ二つにしてるはずよ。ボーイには、まだ覚悟が足りないと思うの」


覚悟なら、今まで何度もして来た。


恵梨香さんについて行くと決めて南軍を去る時も、人を殺すと決めた時も……それでもまだ足りないって言うのか。