殺戮都市

「お前の店?バカを言うな。この街の建物に、所有者などいない!」


全裸の恵梨香さんが、俺の前で大山田に凄んで見せる。


この人とやっちゃったのにどうかと思うけど、正直な所前を隠してほしかった。


「分かってるわよ。でもね、元の世界でこんなお店を持つのが私の夢なの。良いじゃない、誰もいないんだから、夢くらい見させてくれても」


そう言った大山田から敵意は感じない。


この店で暴れたくないのか、それとも戦う気すらないのかは分からないけど。


そう感じたから、俺は日本刀から手を離した。


「そうそう、そんな無粋な事はやめましょう。私はママ、あなた達はお客様なんだから。服を着たらそこに座りなさい。そっちで寝てる、タフガイも起こしてね。飲み物くらい出してあげるわ」


大山田に言われて、俺と恵梨香さんがどんな格好なのか、改めて思い知らされた。


松田の部下である大山田が、どうして俺達を襲わずにいたのか。


あれだけ俺達を殺す気満々で戦っていたのに。


大山田に促されて、服を着た俺は、恵梨香さんがボロボロのライダースーツを身に付けるのを確認してから中川を起こしに行った。