殺戮都市

「大山田!?いつからそこに!」


ついさっき、俺達と戦っていた大山田が、フウッとタバコの煙を吐いてこちらを見ているのだ。


慌てて日本刀を取り出し、反撃が出来る体勢を整える。


「ちょっとぉ!そんな物騒な物出さないで!殺す気なら、とっくに殺っちゃってるわよ」


自分の武器を出そうともせずに、そう言ってフフッと笑って見せる。


「……待て、大山田。お前、いつからそこにいた?」


長椅子から起き上がり、立ち上がってカウンターの大山田を睨み付ける恵梨香さん。


「いつからって……そうねえ、あなた達が初々しいキスをしてた時くらいかな?久し振りに私も興奮したわ」


……つまり、殆ど全部見られてたって事か。


よりによってこんなオカマのおっさんに見られていたなんて。


「どうしてここにいる!私達の情事を覗く為に来たのか!?」


「バカねえ、私がいた場所に、あなた達が転がり込んで来ただけじゃない。追い出されなかっただけでも感謝してほしいものだわ」


いるなら一声掛けてほしかった。


そうすれば、こんな所でしなかったかもしれないのに。


「ここはね、私のお店なの」


再び煙をひと吹き。


大山田がしんみりと呟いた。