殺戮都市

残った手で、首を押さえる男。


息が出来ずにその場に跪き、もう襲って来る気配も見せない。


まさか、こんなガキにやられるなんて思っていなかったのだろう。


苦しそうな表情を浮かべながらも、「お前を殺してやる」という視線を俺に向けたまま。


だけど俺は……勝ったはずなのに一段と震えが増して、立っていられないほどに膝が笑っているのが分かった。


日本刀を構えたまま、何も出来ずにガタガタと震えて。


男が力尽きるまでの間、目を逸らす事も出来なくて。


周りの人達はまだ戦っているというのに、俺はその場に立ち尽くしていた。


だ、大丈夫。


怪物に喰われた明美さんがそうだったように、また生き返るさ。


ソウルがある限り、生き返る事ができるんだから。


それだけが俺の救いだった。


本当に人を殺したわけじゃない。


斬った事に変わりはないけど、そんなのはただのかすり傷みたいなものだろ?


先に倒れていた新崎さんの遺体が、光の粒へと変わって行く。


シュワッと蒸発するように消えた新崎さん。


ほら、もうすぐこの男も消えるさ。




















でも……どれだけ待っても、その男が光の粒に変わる事はなかった。