殺戮都市

そして、恵梨香さんと長いキスを交わした俺は、まだ離したくないとばかりに恵梨香さんの首に手を回していた。


恵梨香さんもそれに応えてくれるように、怪我をしている俺の上にまたがり、貪るような激しいキス。


松田の事がなければ、この状況にどれだけでも溺れていただろう。


でも、松田の事があるから、これは最後の別れ。


それを惜しむ精一杯の愛情表現。


そうとしか思えなかった。


唇を離し、俺の上で切り刻まれたライダースーツのジッパーを下ろす。


俺とは違い、もう殆ど傷が治っている恵梨香さん。


黒いライダースーツの下から、血で所々赤く染まった下着と肌が露わになる。


何度かその身体を見た事があるけれど、その都度顔を逸らして来た。


でも今は……。


そんな事をする必要さえないような状況。


「……そんなにジロジロ見るな。恥ずかしいじゃないか」


「いつも自分から見せてるじゃないですか。ズルいですよ、そんな事を言うなんて」


そう言いながらも、狭い長椅子の上で器用にライダースーツを脱ぐ恵梨香さん。


理沙の事、俺を好きだと言ってくれた優の事……色々と考える事はあったけど、この状況に流される事しか出来ない俺は、身を委ねるしかなかった。