殺戮都市

まだ戦闘は終わっていない。


そんな中、この街を動き続けるのは危険だと言う事で、近くにあった場末のスナックといった雰囲気の店に入った。


ホテルとか、ゆっくり休める所の方が良いんだけど、そうも言っていられない。


本来なら、休む間もなく松田の所まで攻め込む予定だったのに。


「私と中川は自軍だから高速回復は10分ほどで済むが……少年は一時間掛かってしまうな」


長い椅子に横になった俺を、メットを脱いだ恵梨香さんが心配そうに覗き込む。


「すみません……でも、動けないほどじゃないんですよ」


「そんな傷で良く言うぜ。お前、見えてないのか?肉がえぐれて骨が見えてるんだぜ?」


呆れたように言った中川の言葉で、俺は慌てて自分の胸を見る。


皮膚が剥ぎ取られて、何か白っぽい物が見えてるけど……これが骨か。


「無茶はするな。それで、鞭を相手に戦った感想はどうだ?ここまでやられたんだ、戦いやすい相手ではなかっただろう」


寝転がっている俺の横の椅子に腰を下ろして尋ねる。


「ええ、出来れば二度と戦いたくはないですね。星5レアの鞭なんかと出会ったら、俺は勝てる気がしないです」