殺戮都市

行く気満々の俺達を見て、中川も諦めたようで。


溜め息を吐いて、ビルの陰から出た俺達に続いて歩き出した。


さっきまでの厳重な警戒が嘘のように、誰もいなくなった車道が延びている。


「少年、あの明るいビルがあるだろう?あそこに達也がいるんだ。私達の目的地はそこだ」


車道を歩きながら、恵梨香さんが指差して俺に語り掛ける。


ここからどれくらい離れているのだろう。


暗くて距離が分からないけれど、遠くにあるように思える。


「キングがある場所をあんなに目立たせるなんてよ、正気の沙汰じゃないぜ。誰にも負けないって自信があるんだろうな」


「全くだ。まあ、そのおかげで私達もこうして簡単に場所が分かるわけだが」


誰にも負けない絶対的な自信。


それは、俺達みたいなやつが攻めて来る事も想定しているのだろう。


そんな事を考えながら歩いた車道。


大きな交差点に差し掛かったその時……そこに待ち構える4人の人影に俺は気付いた。


「誰か……いますね。防衛で残ったんでしょうか?それにしても4人で俺達を止めるつもりなんですかね」


この時俺は、色んな戦闘を経て、少し調子にのっていたのかもしれない。