殺戮都市






『戦闘が開始されました。キングを破壊してください』





ビルの陰に隠れて待つ事15分、ようやくその時は訪れた。


俺達の進路を塞いでたやつらはいなくなり、戦わずしてその道が開けたのだ。


「誰も……いなくなりましたね。皆防衛に回ったって事ですか?」


こんな状況下で東軍に乗り込んだやつらがいるとは思えないけど、二人の話を聞く限り、防衛だけはしておかないと松田に何をされるか分からない。


俺達は、攻めて来た敵の一部に過ぎないと言う事だろう。


「まさかこんなにあっさり退くとは思えないんだけどな。何か罠が張られてるんじゃないのか?」


身体はデカいくせに、意外と心配性なんだな、中川は。


これが罠であってもなくても、チャンスには変わりないんだから駆け抜けるしかないだろ。


「どちらでも構わない。どうせ蹴散らさなければならなかったやつらが少なくなったんだ、一気に攻め込むぞ」


恵梨香さんも俺と同じ考え。


それに頷いて、俺は何が起こっても良いように日本刀を引き抜いた。


「おいおい、話を聞いてたか?罠が……って、聞きそうにないなこりゃ」