殺戮都市

言うより早くウォーハンマーをスイングしていた中川。


堀田がそれに気付いた時にはもう遅い。


慌ててハンマーを殴り付けるけど……威力で勝てるはずがない。


殴った拳が粉砕され、まるで水風船が破裂するかのように堀田の手が血を撒き散らす肉塊へと変わって行く。


それは拳だけじゃない。


腕が奇妙な方向に折れ曲がり、直撃を受けた胴体も、内臓や血肉、骨を辺りに飛び散らせて、夜空へと弾き飛ばされたのだ。


今、ここにいた人間が、一瞬で姿形がなくなった……手を組んでいるとは言え、敵になった時の事を考えると恐ろしい。


俺は、その武器の破壊力にはただただ驚く事しか出来なかった。


「ド派手に打ち上がったなあ!」


満足気に空を見上げて、ハンマーを地面に突いた中川。


「よし、早くここを抜けるぞ。援軍が到着する前にな」


堀田が呼んだ援軍、まだそれはここにはやって来てはいない。


進むにしても、隠れるにしても、今しかその時間はないのだ。


まだ暗い街、明かりが見えている場所までは距離がある。


だけど、その場所に松田がいるのだと分かっているから、闇雲に探さなくて良い分気が楽に思えた。