殺戮都市

「こんな所で時間を食ってる場合じゃない。一瞬で片付けるぞ!」


「は、はい!」


一対一なんてヌルい事はしない。


松田の所に行くまでに障害があるのなら、それは即座に排除する。


恵梨香さんの言葉の後、堀田に向かって駆け出す俺三人。


「お、おいおい!三人同時とか卑怯じゃねえか!?」


迫る俺達に、驚いた表情を向ける。


あんなに大勢で俺達を殺そうとしたやつがよく言う!


遠慮はしないと、日本刀を握り締め堀田目掛けて振り下ろした。














だけど、その刃は堀田を捉える事が出来なかったのだ。


反対側からの、恵梨香さんのトンファーと交差して、お互いに武器が弾かれる。


堀田はどこに!?


と、辺りを見回した俺は、その姿を捉えた。


動きが遅い中川の懐に飛び込んでいて、その腹部に激しいボディブローの連続攻撃を食らわせていたのだ。


「ぐううううううっ!?」


さすがに硬い中川といえど、その猛攻には耐えられないのか、ガクンと膝が折れる。


斎藤でも、新崎さんの頭を吹き飛ばし、俺の左肩を弾き飛ばした威力があったのに、それ以上の攻撃に耐えるだけでも中川は凄い。