殺戮都市

「行きます!」


ガッチリとガードを固め、俺の間合いに入ったナイトに向かって飛び込んだ俺。


その速度に、寸分違わず付いて来る恵梨香さんに驚きつつも、日本刀を振り下ろす。


しかしそれは当たらない。


素早く後方に飛び退いたナイトに、さらに一歩踏み込んだ恵梨香さんの姿が視界に映った。


回避する事を読んでいたのか、恵梨香さんのトンファーがナイトの脚に襲い掛かる。


ガキンと、金属が接触するような音が聞こえて、トンファーが盾で防がれる。


今なら盾は使えない!


反射的に飛び出した俺が、再び日本刀を振り下ろすけど、それはナイトがみぎてで構えていた槍によって阻まれた。


「良いぞ少年!反撃の隙を与えるな!」


「恵梨香さんは背後を!正面から当たっても防がれます!」


一人じゃなく、誰かと一緒に戦うのがこんなに戦いやすいなんて。


恵梨香さんに頼りっきりだった時とは違う。


一度追い抜き、恵梨香さんが俺に追い付いてくれたからそう感じられる。


再度距離を取ろうと飛び退いたナイトに、そうはさせないと無理矢理間合いに飛び込む。


飛び上がった俺に、構えた槍の先端を俺に向けるナイト。