殺戮都市

ガチャを始めて15分。


最初はガチャをする度、俺は祈っていたけど、今では端末から現れる渦の色を見て溜め息を吐くだけになっていた。


中川なんて、退屈そうに畳の上に横になり、ぼんやりとその作業を見ているだけ。


「何度やっても星3レアばかり……やはりそんなに上手く行くはずがないんだ」


当の本人の恵梨香さんでさえ、すでに諦めている。


やれと言った手前、俺がここで「じゃあやめましょう」なんて言えるはずがない。


「だ、大丈夫です!まだ20回くらいでしょ。後60回近く出来るんですから……頑張りましょう!」


アプリでの、ダメなセリフワースト1に違いない。


「今月はまだ5000円しか課金してないから、10000円までなら大丈夫!」というのと変わらない。


それがエスカレートして「10000円課金したなら20000円でも同じ」になって、最終的には「どうせ怒られるなら、欲しいのが出るまでやってやる!」となるんだよ。


恵梨香さんよりも、俺の方がガチャに熱くなっている。


そして……祈り続けて何度目かのチャレンジで、ようやくその時は訪れた。


端末から出た渦の色が……いつもとは違っていたのだ。