殺戮都市

端末を操作して、高速回復を始めた中川。


その横で、恵梨香さんがメットを脱いで俺に話し始めた。


「今の北軍は、達也が支配する王国なんだ。少年と同じように、初回のガチャで星5レアを手にしてな。それでも最初は大人しかったんだ」


こんな街で、人を支配するなんて事が出来るのか?


思い返してみれば、斎藤なんかも部下を従えていたけど、それほど規模が大きかったわけじゃない。


小さな集団をまとめ上げていただけだ。


「だが、キングを守っていた先代の星5レアの持ち主……中川のウォーハンマーの前の持ち主を殺害して、北軍の人間を脅したんだよ」


そう言い、端末を取り出した恵梨香さん。


通信機能……それを使ったんだな?


東軍のキングが、俺を指名手配したように、北軍の皆に伝えたんだろう。


「その時北軍の人間に送信されたメッセージはこうだ、『俺がお前らの王だ。逆らうやつは全員殺す。従わなければキングを破壊して全員を殺す』」


なんだ、その子供みたいな主張は。


「そんなの、誰も従うはずないじゃないですか。誰も逆らわなかったんですか?」


俺が尋ねると、恵梨香さんは首を横に振った。