殺戮都市

……こんな人だったよ恵梨香さんは。


戦闘に関しては冗談なんて言わないのに、こんな時には本気か冗談か分からない冗談を平気で言うんだよ。


その境目が分からないから、俺は戸惑ってしまうんだ。


まあ……理沙が死んですぐに、そんな事をするつもりなんて全くないんだけど。


「困るのはこっちですよ。全く……恵梨香さんはいつも俺をからかって」


「あ、いや……そんなつもりじゃなかったんだけど。すまない、私は人を慰めるのが下手なようだ」


今ので慰めていたつもりだったのか。


そりゃあ……確かに下手かもしれないな。


俺に抱き付いて泣いていた時の方が、よっぽど慰めになっていたような気がするよ。


「でも、恵梨香さんがいてくれて良かったです。もしも、あの時葉山に勝てなかったら……俺は東軍に戻って、ずっと引きずっていたかもしれませんから」


理沙を殺した事を……なんて言ってしまったら、また恵梨香さんが泣き出すかもしれない。


このセリフでさえ、今にも泣き出しそうになってるのに。


「少年……ズルいぞ。助けてもらったのは私なのに」


泣き出しそうで、何とか耐える恵梨香さんを慰めながら、時間は過ぎて行った。


戦闘開始、そして終了の合図があるまで。