殺戮都市

「恋人は責任を持って葬ってやる。あの二人も俺が面倒を見てやるよ」


……そんな事なら、別に離れなくても良かったんじゃないのか?


皆がいても話せる事だし、聞かれてまずいわけでもない。


「……でもな、俺と少年は仲間じゃない。次に会ったら、殺すつもりで行くからな。それは覚悟しておけよ」


急に変わった会話の内容。


自分の軍のキングが利用して、死に追いやってしまった理沙への償い……そう思っているのか。


その理沙を失ってしまった俺の心情を察してくれているのだろう。


「分かりました……そのかわり、あの二人をお願いします」


「ああ、でもな、ここに置いて行くならあの二人には会いに来るんじゃないぜ?また会う約束をしても、その約束は破れ。それが条件だ」


突然突き付けられた葉山からの条件。


どういう意味か分からない。


葉山と戦うのは仕方ないとしても、どうして二人に会ってはダメなのか。


「納得出来ないって顔してんな。考えてもみろよ。お前の顔を見たら、次は一緒に行くって言い出すかもしれないだろ?保護する責任は果たす。だからこそ死にに行くような真似はさせない」