殺戮都市

日本刀は、目の前のそれを真っ二つにした。


怒りが先行して、その手を動かしたのだ。


だけど、頭の中に浮かんだ亜美と優の顔が……目標を、キングから椅子に変えていた。


『……やらねえのかよ。とんだ腑抜けだな』


「何とでも言えよ……俺の目的はキングの破壊じゃねえんだよ!!」


崩れ落ちた椅子を蹴飛ばし、俺はキングに背を向けて部屋を出た。


仇を討てなかった……その悔しさで顔を歪めながら。


部屋から出ると、恵梨香さんと葉山が話をしていた。


「……と、言うわけだ。どうだ、お前も一緒に来ないか?お前なら、戦力としては申し分ない」


バベルの塔を目指す仲間に、葉山を誘っているのか。


確かに葉山は強くて、一緒に来てくれるなら心強いけど……今の俺は素直には喜べない。


「なーに言ってんだよ。俺がいなくなったら、誰がキングを守るわけ?他の軍と違ってさ、東軍には星5レアは俺しかいないんだぞ?あんな外道でも、俺達の命を握ってんだよ。離れられるわけがない」


葉山のその言葉に、なぜだか少し安心した。


「そうか……考えれば分かる事だったな。惜しいが仕方がない」


フフッと笑い、恵梨香さんは部屋から出て来た俺を見た。