殺戮都市

慌てて回避しようと首を回すけど……槍は俺の目を貫き、骨を砕いて後方に逸れた。


その反動で身体が後方に反れる。


振り下ろした日本刀は、葉山の肩を捉えたはずだけど……どうなんだ。


いつ意識が飛んでしまってもおかしくない状態。


そんな中、歯を食いしばり、首を葉山の方に向けると……。


日本刀は葉山の鎖骨の下辺りで止まっていたのだ。


俺は立っていて、葉山は膝を付いている。


右腕もダラリと垂れ、槍が床に落ちる音が聞こえた。


「す、すげぇな少年。俺の負けだわ」


苦笑して俺を見上げる葉山を見下ろして、俺はその言葉の意味を考えていた。


負け……俺の勝ち?


勝ったからどうなんだ?


恵梨香さんを返してくれるのか?


理沙はどうなる。


理沙は返って来ないし、もう声を聞く事すら出来ないのに。


俺は葉山の口から「負け」という言葉を聞いて、どうすれば良いんだ。


考えれば考えるほど分からなくなって……俺は、意識が遠のく感覚に逆らえずに、立ったまま眠るように意識を失った。


また……南軍からやり直しか。


これじゃあ意味がないんだよと、そんな事を最後に考えていた。