殺戮都市

破壊しないと分かっていても、知られたくはないと言う事か。


話している間にも、血が抜けて全身が冷たくなっているような感覚が広がる。


このままにらめっこしていても、俺が不利になるだけだ。


「ちょっと……待った。止血だけさせてくれ」


「なんだよ、早くしろよな。あ、ほら。そこにあるタオル使え」


槍の先端で、ワゴンに入っているタオルを指し示す葉山。


敵なのに……妙に緩いこいつはやりにくさを感じるな。


それでも俺は葉山の示したタオルを額に巻いて、改めて日本刀を構えた。


「戦闘再開……ってか」


タオルで縛った所で、失った血が戻ってくるわけじゃない。


良い具合にクールダウンした俺は、ジリジリと葉山に迫った。


葉山の槍が、俺の動きに合わせて微かに上下する。


そして……均衡は破れた。


一歩、葉山の間合いに踏み込んだ俺に、槍が高速で迫る。


来る事は予期していた。


すでに回避の為に身体を横に向けていた俺の服をかすめる。


だが、完全に避け切れなかった左腕にその切っ先が突き刺さったのだ。


刺さっただけなのに……スパッと切断された左腕が宙を舞う。