殺戮都市

「ごめん、ごめんな理沙。俺がもっと早くに理沙を探していれば……」


ベンチに横になった理沙にすがり付き、どれだけ言葉を並べただろう。


それでも理沙は何も言い返してくれない。


たとえ怒っていたとしても、今なら嬉しいのに。














『何だよ使えねぇ……自分の彼女を容赦なく切り捨てるなんて、鬼だなお前。素直に殺されてやれよ』















俺の心を攻めるようなあの声。


理沙を助ける事になるのなら、一度死んだって構わない。


今ではそう思っているのに、日本刀が勝手に……。


俺が殺した。


それは間違いないだろう。


だけど、あの時理沙は俺の手を掴もうとしたんだ。


一緒に行こうとしてくれたんだ。


なのにお前が……。


「隠れてないで出てこい!!俺がお前を殺してやる!!」


悲しみと怒りが俺の心を支配する。


理沙の頬を撫で、立ち上がった俺は二階を見上げた。


そこには葉山の姿だけ。


俺と理沙のやり取りの一部始終を見ていたのだろう。


言葉通りの高見の見物に、俺は怒りを抑える事が出来そうになかった。