殺戮都市

斎藤は大きなミスを犯した。


まず、新崎さんの亡骸を処分しなかった事。


いや、処分する必要はないと考えたのだろう。


奈央さんと明美さんを手元に置き、俺とは接触させない。


そして、俺がどこにいるかを部下に報告させて自らの手で殺す。


それが出来ると思っていたから、この亡骸は残されたままだった。


相討ちになると考えなかったのが二つ目のミスだ。


「この首……明らかに刀傷じゃない。きっと、斎藤に殴られて……」


「ちょ、ちょっと待ってよ!私達……騙されてたって事なの!?そんなの、こいつが捏造したんだよ!斎藤さんが殴ったように見せかけてるんだって!!」


「私達……騙されてたんだよ、斎藤に」


奈央さんの口からその言葉が飛び出した瞬間、俺の肩の荷が下りたような気がした。


確かに俺のせいで新崎さんは死んだ。


その事で、二人に恨まれても仕方がないとも思ったけど。


真実を伝える事が出来たのが、自己満足ではあるけれど良かったと思えたから。


「嘘だ……だったら、私達は新崎さんの仇に優しくされてたって事?苦しみを理解してくれるフリをして、心の中では笑ってたの!?」