殺戮都市

「待って……何か違う。何かがおかしいから、調べるまで待って」


「奈央!?話が違うじゃない!新崎さんを殺したこいつを殺して、仇をとるって言ってたのに……待つ必要なんてない!」


明美さんだけじゃなく、やっぱり奈央さんも俺を……。


同じ南軍に所属していても、所詮は上っ面の仲間だったのかと、身体からスーッと力が抜けて行くのを感じた。


「そうだけど!斎藤さんが言ってた話と違う!!斎藤さんは、和馬は斬り殺されたって言ってたのに……どこにもそんな傷がない!」


奈央さんの言葉で、明美さんが構えたボウガンが少し下がる。


明らかに二人とも動揺しているのが分かった。


「何……どういう事?分かった、首を切ったんだよ、こいつは……」


飽くまでも俺が殺した事にしたいのか、明美さんが戸惑いながらもそう言うけど……奈央さんは首を横に振った。


「真治君と死神は部屋の奥にいたんでしょ?だったら、和馬の頭があんな所にあるのは……おかしいよ」


そう言って奈央さんが見詰めた部屋の奥。


そこに転がる新崎さんの頭部が、俺の無実を証明してくれているように思えてならなかった。