殺戮都市

二人を連れてビルを出て。


外はさっきの騒ぎが嘘のように静まり返っていた。


奈央さんが言うには、斎藤と俺が相討ちになり、このビルで生き返る俺に殺されないように逃げたらしい。


斎藤が生き返るのはこのビルではなく別の場所。


つまり、俺が出て来ても戦うやつがいないという事らしい。


「逃げないでよ。逃げたら後ろからでも撃つんだからね」


思えば、最初から明美さんは俺に対して文句を言っていたな。


だから、きっとこの言葉は本当なのだろう。


「やめなよ明美。真治君が逃げるつもりなら、とっくに逃げてるよ。私達二人を殺してね」


そんな事をするはずがないじゃないか。


なんだかチクチクと攻撃されているようで居心地が悪い。


光の壁の近くにあるビル。


そこまで行くにはまだ時間が掛かる。


「……ビルに着くまでに、俺が何をしようとしているか話しても良いですか?まだ新崎さんが殺された所までしか話してませんよね?」


「殺されたんじゃなくて、あんたが殺したんでしょ。何よ、いいわけの続きがあるなら聞こうじゃない」


「そ、それじゃあ……」


明美さんの高圧的な態度に嫌気がさしながらも、俺は今までの事を話し始めた。