殺戮都市

早口で、まくし立てるように俺に言葉を浴びせる明美さんに、俺は気圧されて何も言えなかった。


聞けば聞くほど、俺に不利な状況が揃っていて、何を言っても納得してもらえそうになかったから。


斎藤は、この街のルールの中で生きていて、人を利用してでも恵梨香さんを追い詰めようとした。


だけど、俺達はルールを無視して、敵と手を結んでバベルの塔を目指そうとしている。


どちらの言う事が正しく聞こえるか……俺でもその答えは分かる。


「いいわけもしないの?認めるわけね。真治君が和馬を殺したって」


明美さんだけじゃなく、奈央さんからも殺気を感じる。


俺は……どうすれば良いんだ。


新崎さんが殺された時、あの場には俺と恵梨香さん、斎藤しかいなかった。


恵梨香さんは光の壁の向こう、葉山に捕えられている。


もしもこの場にいたとしても、北軍の人間という事で信用してはくれないだろう。


「違います……斎藤が殺したんです。だから俺は斎藤を……」


そこまで言った時、左の耳に風切り音が聞こえた。


ヒュンッという音と共に、俺の耳をボウガンのボルトがかすめる。


「嘘はもう良い!本当の事を言わないと……次は当てるよ!」