殺戮都市

靴屋に男が二人、そしてこちらに向かってくる人物が一人。


追い詰められたわけじゃない。


だけど、ますます身動きが取れなくなって、このままでは見付かってしまうのも時間の問題か。


雑貨屋の中を屈んで移動し、靴屋からは見えず、通路を確認出来る位置に。


「おい……足音が聞こえないか?」


「あ?別に良いんじゃね?戦闘時間でもないんだから、東軍の人間しかいねぇっての」


「ま、一応確認しようぜ。味方なら味方で良いからよ」


同じ軍の人間だと分かっていても、味方だと分かるまで警戒はしなければならない。


それはこの街では当たり前の事で、同じ軍だからって味方というわけでもないのだから。


俺が斎藤と戦ったように。


コツコツと鳴る足音を聞き、俺も通路を凝視する。


そして……現れたのは、この街には似つかわしくない、ヒラヒラの服を身に纏った女性だった。


明らかなに場違いな、フリルが沢山付いた、今にもパンツが見えてしまいそうな可愛らしい服。


高いヒールが、いかにも「私は戦えません」と言っているようで。


不覚にも、スラリと長い脚に目が釘付けになってしまった。