殺戮都市

自動ドアからデパートの中に入り、物陰に隠れながら二階を目指していた。


恵梨香さんは服を着替える為に、そっちの方へ。


俺はそれが済むまで、一人で調査を開始した。


柱の陰や、店の壁に隠れながらデパートの中央部。


そこにあるエスカレーターは止まっていて、二階から上は暗い。


エレベーターも動いている様子はなくて、人の影が見える。


一人……二人。


柱の陰に隠れている俺から見えるのは、三人という所か。


何だかドキドキするな。


空気が張り詰めているというか、殺し合いの時とは少し違った緊張感。


動けば殺されるかもしれないというものではなくて、ネットリと絡み付くような感覚。


俺達がいる事がバレているかのような、そんな視線を感じる。


「大丈夫……見付かってたらもっと大騒ぎになるはずだ」


自分にそう言い聞かせて、この場から離れた。


動きを止めているエスカレーターを駆け上がれば、二階にいるやつらに確実に気付かれてしまう。


どこか、別の場所から上がらなければ。


入り口で見たデパートの見取り図では、奥の方に非常階段があったよな。


中央部を避け、隠れながらその場所へと移動を開始した。