殺戮都市

東軍の人間に見付からないように歩いて、デパートの入り口付近までやって来た。


……正面から入るつもりなのか?


「従業員出入り口からの方が良いんじゃないですか?こんな堂々と入って大丈夫なんです?」


こういう潜入は初めてで、恵梨香さん頼みなのに。


「優の話だと、守りが強固なのは二階からだ。亜美もここに来た事があると言っていただろう?つまり、一階はそれほど人がいないと考えて良い」


そんなものなのかな。


そう話しながら歩き、デパートの入り口までやって来た俺達。


他の建物と同じように、煌々と光が溢れている。


キングがあるなら、目立たないように照明を消すんじゃないのかな?


そうじゃないから、眩しいくらいに電気が点いているんだと、俺は思うけど……。


「さあ、行くぞ。あまり目立つ行動は取るなよ?」


いかにも怪しい恵梨香さんに言われたくないよ。


「恵梨香さんの方が目立ってますよ。ここに服があれば、着替えた方が良いんじゃないですか?」


「……少年が言うならそうしても良いが。いちいち細かいな」


恵梨香さんが大雑把過ぎるんだよ。


こんな調子で無事に帰れるのか、俺は少し心配になった。