殺戮都市

「そんな事言わないでぇ……本当に何でもするからぁ……」


女の子の声が痛い……。


ここまで懇願されて助けないなんて、俺はとんでもない悪人なんじゃないか?


人として、それで良いのかと。


チラリと見たトイレの窓。


人一人分、この女の子なら通れそうなほどの窓がある。


「……殺さない代わりに条件がある」


「な、なに!?何でもする!何回でもやらせてあげるから助けて!」


俺ってそんなにやりたいように見えるのか?


いや、この街の男に、そういうやつが多いんだろうな。


スカートを捲ろうとする女の子に首を振って、俺は口を開いた。


「そんなのじゃない。良いか?お前はこの喫茶店で何も見なかった事にするんだ。誰にも言っちゃいけない。もしも約束を破ったと分かったら、次に見た時は本当に殺す。どう?約束出来るか?」


「そ、そんな事で良いの?本当に何もしなくて良いの?」


この街の男はどれだけ性欲に溺れてるんだよ。


考えてみれば、出会うやつ出会うやつ、そんな事ばかり言っていた印象があるけどさ。


そんなやつらと一緒にされていることが、なんだか悲しくなった。