殺戮都市

ドアを開け、その中を覗いてみると……正面には洗面台。


左右に男性用と女性用の個室があって、女の子の姿はない。


少し開けたドアの隙間から中に入った俺は、女性用の個室を見た。


どうする……ドアのロックを示す赤い色になっていない事から、鍵は掛かってないようだけど。


このまま飛び込むか?


でも、まだ用を足している最中だったら、俺はとんでもなく失礼な事をしようとしているんじゃないか?


「うーん……出そうなんだけど……手強い」


……ほら、頑張ってる最中じゃないか。


便秘何日目だ?


こんな状況で飛び込むのは気が引ける。


俺は元の世界では毎日快便だったから、その苦しみは分からないんだけど。


スッキリしてトイレから出て来た所をやるのも悪い気がするし……この子があの二人と同じように、亜美を使おうと考えてはいないかもしれないけど。


三人で行動しているなら、結局はあの二人と同じ事をするんだろうな。


だとすると……身動きが取れない今のうちに仕留めるべきだ。


ドアノブに手を伸ばし、タイミングを見計いながら深呼吸。


行くぞと決めた俺は、ドアを開けて日本刀を室内に入れた。