殺戮都市

一人はトイレ、二人は店内の隅の席に座ったようで大きな声が響き渡る。


「始まるなら早く始まれっての。バカなやつらが戦って、うちらはハイエナさせてもらうからさ」


「あんたセコイよね。そう言えばこの前、私が殺そうとしたやつもハイエナしたよね!?」


「まあ良いじゃん。いつかあんたにもハイエナさせてあげるからさ」


なんて会話だよ。


ハイエナハイエナって……話からすると、弱った敵を横取りする感じなんだろうけど。


早く出て行ってくれないかな。


じゃないと、そのバカみたいな話し声で亜美が起きてしまう。


恵梨香さんを見てみると、トンファーではなくナイフを取り出して、今にも飛び出しそう。


俺の目を貫いたナイフだ……。


あの時は、こんな風に一緒に行動するなんて考えてもいなかった。


(少年、もしもの時は騒がれないうちに殺してしまうぞ)


大声で話している女の子達は、このひそひそ話には気付いていないようだ。


俺は恵梨香さんに小さく頷いて、いつでも武器を抜けるように構えた。


敵陣での制限バトル。


助けを呼ばれたら、外にいるやつらが押し寄せるかもしれない。


気付かれなければそれで良いんだけど……。