殺戮都市

「だったら良いや。置いてくれてありがとうな。俺、もう行くわ」


東軍の、南軍側にいるのなら戦闘に巻き込まれる可能性も低いし、この子が死ぬ事はないだろう。


こんな子まで戦闘に参加させられるのはやり切れないけど、生きていられるならどんな形でだって良いのかな。


ここに来て一日、腹が減らないから、何かを食べる必要もない。


生きて行くだけなら、食べなくても良いんだ。


「あ、あの……会っても良いって言うかもしれないから聞いてくるね。お兄ちゃんは座ってて!」


立ち上がった俺を、慌てて引き止めるように、亜美は立ち上がってドアの方へと走って行った。


ダメだと言ったり、良いかもしれないと言ったり……何なんだ、小学生って生き物は。


まあ、少し待つくらい構わないけど。


これでダメだったら、無駄に戦闘になる可能性があるから、さっさと出て行こう。












「ちょっとだけなら良いって。でも、本当にちょっとだけだよ?」











ドアの向こうで、俺に手招きする亜美。


一気に……緊張感が高まる。


これはお姉ちゃんの罠なのか……それともそんな気はないのか。


立ち上がると同時に、亜美に見えないように日本刀を取り出して……ドアに近付いた。