殺戮都市

それから30分以上の時が流れた。


亜美は、ニコニコと笑顔を向けて、俺を見ているだけで何もしようとはしなかった。


こんな子がこの街にいるって事は、あのゲームに登録したんだろうな。


今まで出会っていたのが高校生から上の人だったから、こういう小さな子がいるなんて考えてもいなかった。


傷が癒え、ゆっくりと身体を起こした俺は、亜美と向かい合うように座って口を開いた。


「亜美、俺はお姉ちゃんに会いたいんだけど、会わせてくれるかな?」


「え?どうかな。お姉ちゃんの部屋だし……知ってる?女子の部屋に男子が入っちゃいけないんだよ?」


すんなり会わせてくれると思ったのに、意外と手強いかもしれないな。


「じゃあ、お姉ちゃんを連れて来るのはどうだ?それなら、俺が部屋に入るわけじゃないから良いだろ?」


「お姉ちゃんは寝てるから、こっちには来れないんじゃないかなあ?」


何を言ってもダメで、亜美の口から気持ちの良い返事は出て来ない。


まあ、お姉ちゃんが本当にいるのかどうかは分からないけど、このままここから立ち去っても良い。


傷は癒えたんだし、これ以上ここに留まる理由がないから。