殺戮都市

「……でよ、ガチャやったらまたヌンチャクだぜ?これで何個目だよ」


「別に良いんじゃね?強化出来るんだからよ」


そんな声が、窓の外を通り過ぎる。


俺は見付からないように、息を潜めてそれをやり過ごす。


思ったよりも……外に人がいる。


それは、例え怪物がやって来たとしてもどうにかなるという自信の表れなのか。


何にしても、戦闘は避けたい。


身体を休めて、20分ほど経過した時、俺の目がようやく光を捉え始めた。


「見えるようには……なったか」


と、無意識に呟いたその時だった。
















カチャッ……。




















ロビーの奥のドアが開く音が聞こえて、俺はその方向に目をやった。


黒く……小さな人影がこちらに向かって歩いて来る。


まずい……この状況で敵に見付かりでもしたら、俺は殺される!
















「誰?寝てるの」














光の壁に照らされて、その人影の姿が浮かび上がる。


それは……小さな女の子。


不思議そうな顔で、横になる俺を見詰めて近寄って来たのだ。