殺戮都市

「とにかく、助けてくれてありがとうございました。次は……もっとうまくやります」


殴られた胸が少々痛むけど、動けないほどじゃない。


臆病で、逃げ腰になっていなかったら、あの拳の直撃で骨が二、三本折れてたかもしれないな。


それとも、何か別の力が働いたのか。


日本刀が軽く感じたし、武器の強化が影響してるかもしれないな。


だったら、俺に足りない物は身体能力と……勇気だ。


武器の斬れ味は申し分ない。


運動は人並みの俺が、まともに戦える可能性があるとすれば……それは立ち向かう勇気。


「いやいや、やっぱり危険だよ。こんな事を言うのは酷かもしれないけど、彼女と話をしたって何も変わらないんじゃないかな。だったら、わざわざ危険な目に遭わなくても……」


「言いたい事は……分かるつもりですよ。言い方は優しいけど、理沙は敵だって言いたいんでしょ。俺達にとっては滅ぼすべき敵で、話なんて通じるはずがないって」


でも、話をしないと納得なんて出来るはずがない。


あの時理沙に会わなければ、俺は別の選択肢を選んでいたかな。


人を殺す事は仕方がない、俺が生きる為には……なんて。