殺戮都市

光を放ちながら、武器が渦の中から引き抜かれる。


それは、俺でも映画の中でしか見た事がない物。


『おめでとうございます広崎明美様!星4の激レア武器でございます』


そこから引き抜かれたのは……ボウガン。


紙吹雪が女性の……明美さんの頭上に舞い散る。


「な、何これ……どうやって使うのよ」


黒く、軽いボウガン。


明美さんが苦もなく持っている事から、そんなに重くはないのだろうと判断出来る。


「間違いねぇ……これは夢のガチャだぜ!ガキの刀も、女のボウガンも、売れば金になるじゃねえか。俺もやるぜ!」


それが目的なのか。


まあ、見た目通りの性格だけど、何か嫌な予感がする。


いやらしい笑みを浮かべて、自分もと端末を操作してガチャをしたチンピラ。


渦に手を入れて、取り出したその武器は……。










『おめでとうございます鬼頭竜二様!星3のレア武器でございます』









どこの家庭にでもあるような、ありふれた包丁だった。


こんな人が包丁を持っていると恐ろしい。


でも、それにチンピラは納得出来ない様子。


「お、おい……待て待て、何だよこりゃあ……包丁?ふざけんじゃねえ!もう一回やり直しだ!」