殺戮都市

飛び散る脳漿、飛び出した眼球が俺に降りかかり、慌てそれを手で拭う。


「素晴らしい機転だったぞ少年。まさか私まで使うとは恐れ入った」


俺に覆い被さる斎藤を転がして、手を差し出してくれる。


また人を殺してしまった……そう感じてはいるものの、不思議と前ほどの罪悪感はない。


新崎さんを無情にも殺したという想いがあるからなのか。


「偶然ですよ……斎藤が転んだから、それに合わせただけですし」


一体何に足を取られたのだろう。


身体を起こして、床を見てみると……そこには黒い球体のような物が。


それは……斎藤によって、無惨に殺された新崎さんの頭部。


外からの光が、それを微かに浮かび上がらせていたのだ。


これを踏んで……バランスを崩したのか。


「あ、新崎さんは悪い人じゃないんです!きっと、斎藤に強要されて……だから、悪く思わないでください」


恵梨香さんが敵と認識しないように説明したけど、恵梨香さんは全く気にしていない様子で。


「どっちでも良い。私にはどうでも良い事だ」


そう、素っ気なく言ったのだ。


恵梨香さんはどうでも良いかもしれないけど、俺はそうじゃない。