殺戮都市

何がどうなってるのか……。


新崎さんが首を落とされて死に、恵梨香さんはこの斎藤という男を知ってるみたいだ。


「死神ぃ。前に会った時よりも賞金額が上がったみたいじゃねぇか。テメェを殺してソウル10個は俺がもらうぜ」


暗い室内、すでにどこかに移動しているのだろう。


入り口付近ではない場所から、斎藤の声が聞こえた。


賞金額?ソウル10個?


言っている事が分からないけど、後で恵梨香さんに聞くしかない。


今は……言われた通り、斎藤の拳を喰らわないように隠れるしかないのだから。


「フン。私に勝てなかった男のセリフとは思えないな。西軍の雑兵を殺して、最強気取りか?」


随分離れた位置から恵梨香さんの声が聞こえる。


足音も立てずに、この狭いオフィスの中を移動しているのだ。


「言ってろ。勝てなかったから負けじゃねぇ。完全に死んだ時が負けなんだよ」


「同感だな。そしてお前は私を殺せない。私がお前を殺すからな」


観葉植物の影に隠れ、二人の会話を聞いていたけど……どこにいるかが分からない。


窓の外から入って来る微かな光があっても、二人の姿は捉えられないのだ。