殺戮都市

「行くべきじゃない。少年も気付いたのだろう?一人にしては、足音が多かったのを。これは間違いなく罠だ」


そうは言っても……入り口には新崎さんがいて、俺達は他に出口のない部屋に追い詰められている。


新崎さんが罠なんて張ってるとは思えないけど、仮にそうだとしたら不利な状況だ。


「チッ!使えねぇ……仲間に信用されてねぇってよ、テメェはどれだけ役立たずなんだよ」


そんな声が、新崎さんの背後から聞こえた。


……誰だ?


聞いた事がない声だけど。


「あ、ああ……ま、待ってくれ!必ず真治君は戻って来るから!」


「知るかよバーカ。それは俺には関係ねぇ」


そう言った次の瞬間……何かが砕ける音と共に、新崎さんの影の頭部が転がり落ちたのだ。


噴水のように飛び散る血液。


倒れる新崎さん。


遺体を踏み付けて部屋に入って来た人物は、部屋の照明のスイッチを押した。


パッと明るくなる部屋。


「あー、間違いねぇ。こいつは死神だ。こんな所で会えるなんてツイてるぜ」


笑いながらそう言って、男は照明のスイッチを押すと、再び部屋を暗くした。


「こいつは……星4レアの斎藤。気を付けろ少年!やつの拳をまともに喰らうな!」


俺にはどんな人なのか分からないけど、恵梨香さんに従うしかなかった。