殺戮都市

その後、ソファに腰を下ろした恵梨香さんの顔をろくに見ることが出来ずに、俺は窓の外のバベルの塔を眺めているだけ。


あんなに強くて恐れられてる死神が、こんなとびきりの美人だったなんて想像出来なかった。


可愛らしいと思った明美さんが霞んでしまうほどだ。


「真治少年……さっきから様子がおかしいな。どうしてそんなにソワソワしているんだ?」


「べ、別にソワソワしてませんよ。恵梨香さんはこれからどうするんですか?北軍の人なのにここにいるって事は、何か目的があるんですか?」


取り繕うように言ったけど、そこは気になる所かな?


目的もそうだし、どうやってここに来たのかも疑問だ。


「目的……目的か。強いて言えば、強い味方を探しているんだ。私の背中を預けられる、強いやつを」


「恵梨香さんと同じくらい強いやつなんているんですか?なんか……想像出来ませんけど」


それなら俺が!と、言いたかった。


だけど、恵梨香さんと比べたら天と地ほどの差があるし、星5レアの武器を持っているだけで、強いとはとても言えないから。


「強いだけのやつなら、案外いるものだ。でも、それだけじゃダメなんだ。人を殺して……」


と、恵梨香さんがそこまで言った時、何かに気付いたかのようにメットに手を伸ばしたのだ。