「…雪音、今から俺の話すこと聞いてて」
いきなり蒼太は雪音を180°回転させ、
蒼太が後ろから抱きしめる形になった。
さすがの雪音もいつもとは違う蒼太の様子に気付く。
「…うん」
緊張した空気の中、返事をした。
下の校庭では運動部が声を出しながら練習しているようだった。
隣の棟では音楽部の綺麗な歌声も聞こえてくる。
下の階からは今流行りのアニソンを吹奏楽部が演奏している。
廊下では話し声もちらほらと聞こえてくる。
いつもと同じ風景の教室で蒼太は一言
言う。
「俺、紗奈絵が好きだったわけじゃない」
