「───で、結局告れなかったんか」






水族館の帰りに、春平は近くの喫茶店で
月島に報告していた。





「あの状況じゃ…無理っすよ」





「…てか、お前ってさ結構モテるのに何で黒川さんなの?」





月島の質問に驚いて、飲んでいたコーヒーを危うく吹き出すところだった。




「いきなりなんだよ、つっきー!」




「えー?
だってずっと気になってたんだもん」





春平は少し考え、ポツリポツリと
話し始めた。





「2年になってすぐのことなんだけどさー…」