愛してとは言わないから



「だ、大丈夫」


そうは言ってみるものの、頭はどんどん痛みを増していく。



すると、ぐらりと視界が揺れた。



「おい、菜穂!!」



遠くでわたしの名前を呼ぶ一之瀬くんの声が聞こえてぷつり、記憶が途切れた。



_______…



「んっ」



ツンと鼻につく独特の消毒の匂いに目を覚ます。



「保健室………?」



息を吐き出すように呟けば、当たり前だけど誰も答えてくれない。ふ



と。



膝のあたりからもぞもぞと動く感じがした。