愛してとは言わないから



そういう期待は、ずっと前に捨てた。



期待するだけ無駄だって気づいたから。




わたしは、望乃華と一之瀬くんを他所に勉強を再開した。



「やだぁ、もう勉強始めちゃったぁ!先輩、怒鳴られる前に行きましょうよ」




「え、いや」




そんなやりとりを横目にわたしは溜め息を漏らす。




一度も怒鳴ったことなんてないのに。




心の中で呟き、数式を綴る。