「俺、夏帆と付き合ってるから。だから、夏帆にちかずくな。それだけ。じゃあ。」
…え?どうゆうこと?夏帆?付き合う?
え?何?
何もかもが分からず今日が終わった。

月日がたち状況が分からないまま高校の入学式が終わり、いつの間にか入学してから1ヵ月が過ぎたある日の朝。

ピンポーン
「はぁーい。っ」
私は、体が固まった。
「おはよう♪凜華!」
いつもは笑えていたのに急に笑えなくなった。顔がひきつって。ぎこちない感じ。てか、何でここにいるんだろう。…もしかして、高校が一緒!?
「あっおっおはよう。夏帆」
「ほら止まってないで早く靴を履いて行くよ!遅刻遅刻!」
「えっ、あっうん。ママー!行ってきまーす!」
朝から最悪だよ。何で夏帆きてんの?
そんなことを思いつつ遅刻してしまうからしょうがなく一緒に行った。
「凜華?どうしたの?元気ないけど。何かあった?なんでも相談のるよ♪」
私は、夏帆のことを殴りたくなって。でも、殴れなくて。だって、いろいろお世話になったし。この前だって。でも、何で言ってくれないの?私は、夏帆のことを信じてたのに。
「えっ?私なんかした?何なの?ねぇ!何か言ってよ!」
は?何言ってんのこいつ?私は、ついに我慢が出来なくなり
「は?逆ギレしないでよ!付き合ってんでしょ!?ゆうと!何で言ってくれないの!?ふざけんじゃないわよ!この彼氏取り!」
私は、夏帆の頬をおもいっきり叩いた。
透き通るほど美しい白い肌が一瞬にして赤くなった。
「いった。痛いんだけど。何すんのよ!てか、私は悪くないわよ。あんたが彼氏に飽きられちゃったのが悪いんでしょ!」
「だから、私はそんなことを聞きたいんじゃないの!何で言ってくれなかったのかを聞きたいの!」
私は、力一杯叫んだ。
「だって。だって言ったら凜華がかわいそうだったから!かわいそうだったから言わなかったの!」
そ、そうだったんだ。私は、いっきに力が抜けた。私は、きちんとそこまで考えてなかった。でも、
「じゃあ、何で昨日私の相談にのってくれたの?」
私はそれが聞きたくてしょうがなかった。
「だって、凜華が家にきたから、凜華を家に帰すのがかわいそうだったからしょうがなく家に上がってもらった。」
じゃあ、私ただの邪魔者だったってこと?
「でも、あのときゆう私の家にいたの。いつバレるか分からなかったから大変だった。」
そ、そうだったの?て言うか、私のあの相談を真剣に考えてくれてるんじゃなかったの?恥ずかしい。恥ずかしいよこんなの。
「夏帆ってそういう人だったのね。私信じてたのに。」
「私を信じたあんたが悪いんじゃない。」
夏帆は吐き捨てるように言った。
「私は、最初からあんたなんなかを信頼なんてしてなかった。友達とも思ってなかった。あんたが勝手に私を信頼して結局は裏切られた。あんたの負けよ。もうこっちに来ないで。この負け犬!」
夏帆はそう言って私の事を突き飛ばしさっさと学校へ向かった。